エクセルで足し算が合わない原因と解決方法
今回の記事では、エクセル(Excel)の足し算の結果が合わない原因について解説しています。
ROUND関数を使った解決方法についても紹介しています。
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エクセルで足し算が合わない原因
エクセル(Excel)では、「+」記号やオートSUM機能、SUM関数を使って足し算をします。
「+」記号やオートSUM機能、SUM関数を使って足し算をしたが、数式で使った数値の合計と足し算の計算の結果が合わない原因を紹介します。
足し算の結果が合わない原因は、セルに入力されているデータの小数点以下を表示していないからです。
エクセル(Excel)には、セルに入力されている値の表示形式(見え方)を変更する機能があります。
セルに入力されている値の表示を変える設定の一つに、小数点以下の表示を変更する設定があります。
セルA1に「10.3」と入力し、小数点以下を表示しない設定をするとセルA1には「10」と表示されます。
セルA1に「10.5」と入力し、小数点以下を表示しない設定をするとセルA1には「11」と表示されます。
入力した小数点以下をすべて表示しないとき、エクセル(Excel)は入力した数値を四捨五入して表示します。
セルA1に入力されている「10.3」とセルB1に入力されている「10.4」を足し算すると、足し算の結果は「10.7」になります。
しかし、小数点以下を表示しない設定をしていると、
- セルA1に入力されている数値は「10」
- セルB1に入力されている数値は「10」
- 足し算の結果は「21」
と表示されます。
セルの表示形式の説明
エクセル(Excel)には、セルに入力されている値の表示形式(見え方)を変更する機能があります。
例えば、セルA1に入力している「1000」を「1,000」と表示したり「1000円」と表示したりすることができます。
セルA1に表示されているデータが「1,000」や「1000円」と表示されていても、数式バーを確認すると「1000」と表示されています。
セルA1に入力されている値が「1000」であることが確認できます。
数式バーはリボンの下の「fx」の右にあります。
足し算が合わないときの2つの解決方法
「+」記号やオートSUM機能、SUM関数を使って足し算をしたが、数式で使った数値の合計と足し算の結果が合わないときの対処法を2つ紹介します。
- 小数点以下を表示する
- 端数を処理する
小数点以下を表示する
数式で使った数値の合計と足し算の計算の結果が合わないときは、セルに入力されている数値の小数点以下をすべて表示してください。
数式で使った数値の合計と足し算の計算の結果と参照したセルに表示されている数値の合計が一致します。
セルに入力されている数値の小数点以下をすべて表示する方法を紹介します。
セルに入力されている数値の小数点以下を表示する手順は、次のとおりです。
- 「ホーム」タブをクリックする
- 「数値」グループの「小数点以下の表示桁数を増やす」ボタンをクリックする
「小数点以下の表示桁数を増やす」ボタンを1回クリックすると、小数点以下が1桁増えます。
「小数点以下の表示桁数を増やす」ボタンを2回クリックすると、小数点以下が2桁増えます。
セルに入力している数値の小数点以下をすべて表示すると、足し算の計算の結果が合っていることを確認することができます。
端数を処理する
「10÷3」の結果のように、小数点以下をすべて表示することができないことがあります。
小数点以下をすべて表示できないときは、端数を処理してください。
端数の処理の方法には、数値を四捨五入するという方法があります。
エクセル(Excel)で四捨五入するときは、「ROUND関数」を使います。
「ROUND」は、引数に指定した数値を引数で指定した桁数の数値に四捨五入する関数です。
ROUND関数の書式は、「=ROUND(数値,桁数)」です。
引数の「数値」には、四捨五入したい数値が入力されているセルを指定します。
数式を指定することもできます。
引数の「桁数」には、四捨五入した結果の桁数を指定します。
1234.567の端数を処理したときの引数の「桁数」と表示される数値は、次のとおりです。
引数の「桁数」 | 表示される数値 |
2 | 1234.57 |
1 | 1234.6 |
0 | 1235 |
-1 | 1230 |
-2 | 1200 |
小数点第3位を四捨五入するときは、引数の「桁数」に「2」を指定してください。
小数点第2位を四捨五入するときは、引数の「桁数」に「1」を指定してください。
小数点第1位を四捨五入するときは、引数の「桁数」に「0」を指定してください。
1の位を四捨五入するときは、引数の「桁数」に「-1」を指定してください。
1の位を四捨五入するときは、引数の「桁数」に「-2」を指定してください。
ROUND関数を使ってセルに入力している数値の端数の処理をすれば、エクセル(Excel)の関数や記号を使った数式で足し算した結果と参照したセルに表示されている数値の合計を合わせることができます。
ROUND関数を入力する2つの方法
エクセル(Excel)の「ROUND関数」を挿入する方法を2つ紹介します。
- 直接、セルに入力する
- 関数の挿入ダイアログボックスを使う
直接、セルに入力する
エクセル(Excel)のROUND関数を結果を表示したいセルに直接入力する方法を紹介します。
ROUND関数を知っている方や指定する引数を理解している方には、直接セルに入力する方法をおススメします。
直接、ROUND関数をセルに入力することで作業の時間を短縮することができます。
ROUND関数を直接セルに入力する手順は、次のとおりです。
- ROUND関数を使って計算した結果を表示するセルをクリックする
- 「=ROUND(数値,桁数)」を入力する
- 最後に「Enter」キーを押す
引数に四捨五入したい数値が入力されているセルを参照したり数式を指定したりすることができます。
ROUND関数のスペルを完璧に覚えていなくても大丈夫です。
セルに「=R」と入力してください。
入力した文字から始まる関数の一覧が表示されます。
表示された一覧からROUND関数を選択してください。
一覧に表示された「ROUND」に、マウスのポインタを移動させてください。
ROUND関数の説明が表示されます。
ROUND関数を完璧に覚えていない人は、参考にしてください。
ROUND関数を入力するときは、ダブルクリックしてください。
引数を完璧に覚えていなくても大丈夫です。
ROUND関数を挿入すれば、挿入した関数の近くに引数の説明が表示されます。
引数を指定するときの参考にしてください。
セルに「=R」と入力すしたときに関数の一覧が表示される機能を「数式オートコンプリート」と言います。
関数の挿入ダイアログボックスを使う
「関数の挿入」ダイアログボックスを使ってROUND関数を入力する方法を紹介します。
「関数の挿入」ダイアログボックスを利用する方法は入力項目がわかりやすいので、初心者の方や関数が苦手な方におススメです。
「関数の挿入」ダイアログボックスを使ってROUND関数を入力する手順は、次のとおりです。
- 「関数の挿入」ダイアログボックスを表示する
- 「関数の分類」の「V」をクリック
- 「すべて表示」を選択する
- 「関数名」に表示された一覧から「ROUND」を選択する
- 「関数の引数」ダイアログボックスが表示される
- 引数の「数値」に四捨五入したい数値や数値が入力されているセルや数式を指定する
- 引数の「桁数」に四捨五入したい桁数を指定する
- 最後にOK」ボタンをクリックする
関数の挿入ダイアログボックスを表示する方法を3つ紹介します。
- 関数ボタン (fx)をクリックする
- 「数式」タブから選択する
- ショートカットキーを利用する
【関数ボタン (fx)をクリックする】
関数ボタン (「fx」)をクリックすると「関数の挿入」ダイアログボックスを表示することができます。
関数ボタンは、エクセル(Excel)のタブの下にあります。
【「数式」タブから選択する】
「数式」タブの「関数ライブラリ」グループの「関数の挿入」をクリックすると「関数の挿入」ダイアログボックスを表示することができます。
【ショートカットキーを利用する】
「関数の挿入」ダイアログボックスを表示するショートカットキーは、「Shift」キー+「F3」キーです。
四捨五入以外の3つの端数処理
四捨五入以外の端数処理の方法を3つ紹介します。
- ROUNDUP関数で切り上げする方法
- ROUNDDOWN関数で切り捨てする方法
- INT関数で切り捨てする方法
ROUNDUP関数で切り上げする方法
エクセル(Excel)で切り上げするときは、ROUNDUP関数を使います。
「ROUNDUP」は、引数に指定した数値を切り上げする関数です。
ROUNDUP関数の書式は、「=ROUNDUP(数値,桁数)」です。
引数の「数値」には、切り上げる数値を指定します。
引数の「桁数」には、切り上げる桁数を指定します。
小数点第3位を切り上げするときは、引数の「桁数」に「2」を指定してください。
小数点第2位を切り上げするときは、引数の「桁数」に「1」を指定してください。
小数点第1位を切り上げするときは、引数の「桁数」に「0」を指定してください。
1の位を切り上げするときは、引数の「桁数」に「-1」を指定してください。
1の位を切り上げするときは、引数の「桁数」に「-2」を指定してください。
ROUNDDOWN関数で切り捨てする方法
エクセル(Excel)で切り上げするときは、ROUNDDOWN関数を使います。
エクセル(Excel)のROUNDDOWNは、引数に指定した数値を切り上げする関数です。
ROUNDDOWN関数の書式は、「=ROUNDDOWN(数値,桁数)」です。
引数の「数値」には、切り捨てる数値を指定します。
引数の「桁数」には、切り捨てる桁数を指定します。
小数点第3位を切り捨てするときは、引数の「桁数」に「2」を指定してください。
小数点第2位を切り捨てするときは、引数の「桁数」に「1」を指定してください。
小数点第1位を切り捨てするときは、引数の「桁数」に「0」を指定してください。
1の位を切り捨てするときは、引数の「桁数」に「-1」を指定してください。
1の位を切り捨てするときは、引数の「桁数」に「-2」を指定してください。
INT関数で切り捨てする方法
エクセル(Excel)で小数点以下を切り捨て整数にするときは、INT関数を使います。
エクセル(Excel)の「INT」は、引数に指定した数値の小数点以下を切り捨てる関数です。
エクセル(Excel)のINT関数の書式は、「=INT(数値)」です。
引数に指定する数値を1000で割れば、引数に指定した数値を千単位にすることができます。
引数に指定する数値を1000000で割れば、引数に指定した数値を百万単位にすることができます。
足し算が合わないときは小数点以下
今回は、エクセル(Excel)の足し算の結果が合わない原因と解決方法をについて解説しました。
参考にしてください。
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