エクセルの足し算でエラーを無視|初心者でも確実に合計できる一番やさしい方法
エクセルで足し算をしようとしたら、#VALUE! や #N/A のエラーが混じっていて、SUM では合計できない…。
そんな経験はありませんか?
「どこが間違っているのか分からないし、直す時間もない…」というお悩みは、Excel が苦手な方ほどよくあります。
でも安心してください。この記事では、エクセルの足し算でエラーを無視して合計する一番カンタンな方法を、専門用語なしでやさしく説明します。まず結論の“コピペで使える数式”を紹介し、そのあとに「なぜSUMだとエラーになるのか」「エラーを無視する安全な方法」「状況別の使い分け」まで順番に解説します。今の表のままで、ムリなく正しい合計を出せるようになります。
クリックできる目次
結論:エラーを無視して合計する一番カンタンな方法
この数式を入れればすぐ解決(コピペOK)
次の数式を貼るだけで、エラーを無視して合計できます。セル範囲は実際の範囲に置き換えてください。
=AGGREGATE(9,6,A1:A10)
上の数式は「AGGREGATE(アグリゲート)関数」を使っています。
AGGREGATE は「集計(合計など)をする関数」です。
引数の「9」は合計を意味します。
引数の「6」はエラー値を無視する指定です。
A1:A10 は合計したいセル範囲です。範囲はご自分の表に合わせて変えてください。
どんな表でも使える理由をやさしく説明
AGGREGATE は数値とエラーが混ざっていても動きます。
エラーだけを「無視」して合計してくれます。
だから、入力ミスや空白、#VALUE! のようなエラーが混じった表でも安心です。
なぜ SUM だとエラーになるのか
よくあるエラーの種類(#VALUE!/#N/A など)
Excel に出るエラーにはいくつか種類があります。
代表的なのは #VALUE!(値の型が合わない)、#N/A(該当データなし)です。
ほかに #DIV/0!(0で割った)、#REF!(参照が無効)などがあります。
エラーが混じると合計が出ない“仕組み”
SUM(合計)関数は、範囲の中にエラーがあると計算できません。
エラーが1つでもあると、合計の結果もエラーになります。
そのため、数値だけを合計したいときに困ることがあります。
方法①:AGGREGATE関数
入力する数式とセル範囲の指定方法
手順1:合計を出したいセルをクリックします。
手順2:数式バーに次を入力します(範囲は自分の表に合わせる)。
=AGGREGATE(9,6,A1:A10)
手順3:Enterキーを押します。
結果に数値が出れば完了です。
初心者がつまずきやすいポイント(番号の選び方など)
AGGREGATE の第2引数は「無視の指定」です。
エラーを無視する指定は 6 です。
間違えて別の番号を入れると期待通り動かないので注意してください。
範囲指定(A1:A10)を間違えないでください。列番号や行番号をひとつ間違えるだけで結果が変わります。
方法②:IFERROR+SUM、SUMIF
もっと簡単にしたい人向け(IFERROR+SUM)
IFERROR(エラーのとき別の値を返す関数)を使ってから合計する方法があります。
手順1:別の列を用意します(例:B列)。
手順2:B1 に次の式を入れます(A列が元の値の場合)。
=IFERROR(A1,0)
手順3:B1 の式を下までコピーします。
手順4:B列を =SUM(B1:B10) で合計します。
IFERROR はエラーのときに 0 を返すので、合計に影響しません。
条件付き合計でエラー以外だけ合計したい場合(SUMIF)
SUMIF(条件付き合計)は条件に合うセルだけを合計します。
ただし、SUMIF だけではエラーの判定が難しい場合があります。
より確実に数値だけ合計したいときは次の式が使えます(少しだけ高度です)。
=SUMPRODUCT(--(ISNUMBER(A1:A10)),A1:A10)
ISNUMBER は「数値かどうかを調べる関数」です。
この式は数値になっているセルだけを合計します。
スクショ案:数値だけが合計されている様子と、数式バーに上の式が見える状態を撮る。
使い分け・注意点
Excelのバージョンで選ぶなら(古いExcel対策)
AGGREGATE は Excel 2010 以降で使えます。
古いバージョンを使っている場合は、IFERROR を使う方法が無難です。
IFERROR は Excel 2007 以降で使えます。
どの方法を使うと“失敗しない”かの判断基準
すぐ確実に合計したい人は AGGREGATE を使ってください。
表が大きくて列を増やしたくない人は AGGREGATE が便利です。
操作を分かりやすくしたい人や、数式の仕組みを見やすくしたい人は IFERROR+SUM を使ってください。
データに「数値以外(文字など)が混ざる」可能性が高い場合は SUMPRODUCT + ISNUMBER を検討してください。
最後の注意:数式を貼る前に、必ず合計したい「範囲」が正しいか確認してください。
範囲を間違えると、合計値が大きく変わることがあります。
すぐ使えるチェックリスト(コピペして使ってください)
- 合計したいセル範囲を確認しましたか。
- 使う Excel のバージョンは確認しましたか(AGGREGATE が使えるか)。
- 数式を入れたら Enter を押しましたか。
- 結果がおかしいときは、まず範囲をもう一度確認してください。
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